てふこよもやま

俳句を詠んでいる松本てふこが書いています

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

栗原利代子『軟体動物』『恋雀』

ご縁があっていただきました。 面白いんじゃないかな、と思っていたら本当に面白かった! 『軟体動物』(牧羊社、1991) 足の裏掻いて淋しき月夜かな 春夕焼チューインガムの噛み疲れ 夕焼けの空を翔けたき産後かな 肛門の存在感や寒の入 紅梅や吸はれて乳の…

『汗の果実』とサッカースタジアム

あなたにとって大事な作句の場所はどこですか?と聞かれたら、多分サッカースタジアムって答えると思います。 スタジアムの中っていうか、周辺で作った句も多いです。これはここで作ったよ、という自分用のメモを兼ねて。 ※呼称は2023年6月現在のものです ※…

岡田由季『犬の眉』

新しい句集が出たので、おさらい! 作り方に癖がなくてどんな題材でもさりげなく詠んでいるのがすごい。 野球の句がちょくちょくあって、どれもあんまり緊迫してなくて好きでした。 父と子が母のこと言ふプールかな 春の野に出でて棒読みのオフィーリア かな…